ブラッセル条約とイギリス裁判所

岡野裕子(関西学院大学教授 法博) 著
A5判・上製
240頁・本体6000円 税込価格6300円
ISBN4-87259-078-3 C3032[2002]

ブラッセル条約とは「民事及び商事に関する裁判管轄権および判決の執行に関するEC条約」であり、ヨーロッパにおける民事訴訟の手続きに関した新しい統一的ルールである。
 一方で、それぞれの国の国内法に見られる伝統的なルールとの間で問題が生ずることが多い。どこの条約締結国でも起こりうるこの問題について、現在にいたるまでに次つぎに出されたイギリスの注目すべき判例は、同条約に対する多くの疑問を提起している。
 本書は、その議論のなかで浮き彫りにされたルールそのものに対する評価および批判点、そしていま新たな動きをみせるハーグ国際私法会議において、ヨーロッパに限定されない新条約の策定についてもふれ、国際的な裁判の現状を追う。

主要目次
  第1章 外国金銭判決の執行について
制定法の経緯/執行手続きの種類/ほか
第2章 フォーラム・ノン・コンビニエンス(1)
イングランドのコモン・ロー上の管轄規則/いくつかの判決から/ほか
第3章 イギリス国際私法における
             国際的訴訟競合
  EC条約の影響/対物訴訟と国際的訴訟競合/ノードグリムト号事件/ほか
第4章 フォーラム・ノン・コンビニエンス(2)
  英国の最近の判例から/ほか
第5章 ブラッセル条約の下における
         外国訴訟差し止めの可否
   
第6章 イングランド裁判所の
         ブラッセル条約への対応