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全ての書籍 社会経済・経営政治・法律 関係人口の社会学

関係人口の社会学

人口減少時代の地域再生

田中輝美

紙 版電子版

関係人口を社会学の見地からはじめて定義し、関係人口が地域再生に関わった事例の紹介・分析を通して、その役割を論じた書。

出版年月2021年04月25日
ISBN978-4-87259-729-5 C3036
判型・頁数 四六判・386ページ
定価本体3,200円(税込3,520円)
在庫在庫あり
内容紹介
目 次
著者略歴

住む人が減ったら、地域は再生できないのか?

『関係人口をつくる』の著者が、関係人口を社会学の見地から定義し、その役割を論じた本邦初の「関係人口の研究書」!
各地の事例と新たな理論の枠組みによって関係人口を位置づけ直し、人口減少時代の地域再生の方向性を示す。

「関係人口」とは、「定住人口」(移住)でもなく、「交流人口」(観光)でもない特定の地域に様々なかたちで関わる人々を指す語で、深刻な人口減少が進む地域社会の課題を解決するための新たな地域外の主体として近年脚光を浴びている。本書では、関係人口という新たな主体の存在と、関係人口が地域の再生に果たす役割を明らかにすることで、これからの人口減少時代における地域再生の在り方と、再生に向けた具体的な方法論を示す。新型コロナウイルスの影響を踏まえて今後の地域と関係人口を検討する補論も付しており、地域行政や地域づくりに関わる人必携の書となっている。

序章 かつてない〝危機〞の中で
1 地方消滅への過剰な対抗 
2 心の過疎化 
3 ねらいと構成 
4 本書の手法について 
5 島根県というフィールド 

第1部 関係人口とは何か
第1章 誕生前史― 地域社会の変容
1 人口減少の段階による三つの時代区分 
2 「金の卵」を見送って― 過疎の誕生 
3 大衆教育社会― 大学進学による流出 
4 限界から消滅へ― 加熱する人口獲得合戦 
5 地域衰退サイクル 

第2章 関係人口の概念規定
1 登場の意味 
2 混乱と批判 
3 社会学的背景  
4 社会学的定義 
5 広がりと多様性 

第3章 関係人口の分析視角
1 二つの問い 
2 地域再生主体の歴史的展開 
3 主体形成論の再検討 
4 社会関係資本と主体形成 
5 地域再生におけるよそ者の役割 

第2部 関係人口の群像
第4章 廃校寸前から魅力ある高校へ― 島根県海士町
1 調査対象と方法 
2 「海のサムライ」 
3 このままでは無人島になる 
4 最先端でのチャレンジ 
5 「魅力化」という本質的なビジョン 
6 志を果たしに、帰らん 

第5章 シャッター通り商店街が蘇った― 島根県江津市
1 調査対象と方法 
2 東京から一番遠いまち 
3 企業誘致から起業家誘致へ 
4 帰ってこれる島根をつくろう 
5 地元の私たちも何かしたい 
6 「人が人を呼ぶ」好循環

第6章 消滅する集落で安心して暮らす― 香川県まんのう町
1 調査対象と方法 
2 平家の落人伝説 
3 役場じゃどうにもならない 
4 「俺たちはのたれ死ぬだけだ」 
5 進化する転出子懇談会 
6 集落の尊厳を守る 

第3部 関係人口と地域再生
第7章 地域再生主体の形成
1 主体形成の3ステップ 
2 「連帯型」という社会関係資本 
3 地域再生主体としての関係人口 
4 関係人口の可能性 

第8章 関係人口が果たす役割
1 地域再生サイクル
2 地域再生サイクルにおける位置付け 
3 現代社会における地域再生 
4 地域課題という「関わりしろ」 

終章 目指すべきものは何か

補論 新型コロナウイルスと関係人口

参考文献/謝辞/索引

田中輝美(タナカテルミ)

島根県浜田市生まれ。大阪大学文学部卒。1999年、山陰中央新報社に入社し、琉球新報社との合同企画「環(めぐ)りの海−竹島と尖閣」で2013年新聞協会賞を受賞。2014年秋、同社を退職し、フリーのローカルジャーナリストとして、変わらず島根に暮らしながら、地域のニュースを記録している。
主な著書に『関係人口をつくる―定住でも交流でもないローカルイノベーション』(2017年、木楽舎)、『未来を変えた島の学校―隠岐島前発ふるさと再興への挑戦』(共著、2015年、岩波書店)など。2018年度総務省ふるさとづくり大賞奨励賞受賞。2020年、大阪大学大学院人間科学研究科後期課程修了。博士(人間科学)。2021年4月、島根県立大学地域政策学部准教授に着任。また、過疎の発祥地から「過疎は終わった!」と問い、百年続けることを掲げる年刊誌『みんなでつくる中国山地』プロジェクトも仲間と始めた。

NEWS・イベント・書評等

書評・紹介 2023年3月13日

『関係人口の社会学』が日経で紹介されました

一昨日3/11の日本経済新聞朝刊にて、田中輝美先生の『関係人口の社会学―人口減少時代の地域再生』(小会刊)と、『関係人口をつくる』(木楽舎様)が紹介されました。


受賞 2023年3月1日

日本社会関係学会賞最優秀賞/『関係人口の社会学』

本書が2022年度の日本社会関係学会賞「最優秀賞」を受賞しました。「近年関心が高まる「関係人口」という分析概念・枠組みにより、人口減少が著しい地方の再生を目指して、地方に密着して長年観察し続けた研究成果をまとめた力作」(選評より)
https://www.jipps.org/jasr/activity/JASR2023/1st_JASR_Award202303.pdf


書評・紹介 2022年9月27日

『関係人口の社会学』が日経新聞で紹介されました

『関係人口の社会学―人口減少時代の地域再生』(田中輝美・著)が、日本経済新聞9/24にて紹介されました。「人口減少時代の地域社会 担い手の発想転換促す―郷里を消滅させず、持続可能にするための処方箋とは何なのか」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO64591220T20C22A9MY5000/


イベント 2022年7月2日

関係人口の社会学 刊行1周年記念対談

【著者登壇】よそものは地域に何をもたらすのか?~『関係人口の社会学』から考える~
*8/13 MARUZEN&ジュンク堂梅田店*
『関係人口の社会学』刊行1周年を記念し、著者・田中輝美先生と関西学院大・白波瀬達也先生が「人口減少時代の地域再生」を読み解きます。
詳細は↓
https://honto.jp/store/news/detail_041000067271.html?shgcd=HB300
イベントチラシ


News 2022年6月13日

『関係人口の社会学』の田中輝美先生がラジオに出演します

大好評『関係人口の社会学―人口減少時代の地域再生』著者・田中輝美先生が、6/21火19:00~FM軽井沢/軽井沢ラジオ大学にて出演されます。ネットでも聴取可能ですので、ぜひお聞きください。
https://fm-karuizawa.co.jp/


書評・紹介 2021年11月10日

『関係人口の社会学』の書評が日本農業新聞に掲載されました

本書の書評が、『日本農業新聞』11月7日号に掲載されました。「本書によって、地域再生の方向性を考えるきっかけをつかめるだろう」評者は平賀緑先生(京都橘大学)です。


書評・紹介 2021年11月10日

『関係人口の社会学』の書評が日本農業新聞に掲載されました

本書の書評が、『日本農業新聞』11月7日号に掲載されました。「本書によって、地域再生の方向性を考えるきっかけをつかめるだろう」


書評・紹介 2021年9月13日

【書評掲載】『関係人口の社会学』(田中輝美・著)

本書の書評が、『地域開発』夏号に掲載されました。「ジャーナリストと研究者の双方の顔を持つ筆者ならではの分析から、新たな概念が生まれる躍動感を覚える書」評者は松永桂子先生(大阪市大)です。


書評・紹介 2021年9月6日

『関係人口の社会学』ブックレビューが掲載されました

地域創生のための総合情報誌・『地域人』の9月号に『関係人口の社会学』のレビューが掲載されました。「コロナ後を考える地域と関係人口 住む人が減ってもまちは再生できる」


書評・紹介 2021年8月2日

『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』田中輝美・著

本書の書評が、8/1『読売新聞』書評欄に掲載されました。「ここにあるのは、経済合理性の追求だけでは到達できない、 温もりのある再生だ」(評・稲野和利氏=ふるさと財団理事長)
https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20210731-OYT8T50120/


書評・紹介 2021年7月20日

『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』(田中輝美・著)

本書が7/18の北海道新聞書評欄で取り上げられました。「関係人口を社会学の立場から検討し、「地域再生の主体となり得るのか」について解明した大作」(評:作野広和先生=島根大)


書評・紹介 2021年7月10日

『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』(田中輝美・著)

本書の書評が日本経済新聞(7/10)に掲載されました。評者は藻谷浩介氏です。「学術書だが、冷静で客観的な中にも、記述にはしみじみと血が通っている」


書評・紹介 2021年5月20日

『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』(田中輝美・著)

WEBメディア「KAYAKURA」にて本書が紹介されています。「誕生から5年が経つ今も曖昧な概念として広く用いられる関係人口を、はじめて学術的に分析」
https://kayakura.me/book-region/


書評・紹介 2021年5月14日

『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』(田中輝美・著)

「まなびしごとLAB」様ホームページにて、本書を書評頂きました。
「新たに現時点における「関係人口」論の決定版というべき本が加わりました。それが本書『関係人口の社会学』だと思っています」

https://www.manabi-shigotolab.com/kankeijinko-no-shakaigaku/