図像のちからと言葉のちから
イギリス・ルネッサンスとアメリカルネッサンス

藤田實・入子文子 編
A5判・上製
310頁・本体5600円 税込価格5880円
ISBN978-4-87259-208-5 C3098 [2007]

 本書は、中世・ルネッサンス英文学を、「イコノロジー」すなわち美術史学の図像解釈学の視点から読み直しを図ることにより、「言語テクスト」としての英文学作品と、絵画・彫刻・紋章・意匠・装飾などから成るいわば「視覚的・映像テクスト」とが、複合的かつ動的に交渉、葛藤、融合し合っているさま、そしてそこに生まれてくる真の姿をスリリングに解き明かす。
 さらに興味深い点は、これまでヨーロッパの中世・ルネッサンス美術・文化の系譜と無縁の存在として捉えられていたアメリカ文学においても、このような英文学に劣らぬ想像力的表現が濃厚に存在している点である。
 このことから、有機的な関係をもつ英米両文学を「図像のちから(イコノロジー)」と「言葉のちから(言語テクスト)」から新たに読み解き、現代でもっとも新しい文学研究の視座を提示する。

 

  目次
   
第T部 イギリス・ルネッサンスの文学と図像
1
『リア王』とエンブレムと転換期の社会(岩崎宗治)
2
『トロイラスとクレシダ』の戯画化の技法(今西雅章)
3

シェイクスピア演劇と古典的柱式(藤田實)

第U部

イギリス・ルネッサンスの言語と舞台の表像
1
文学の言葉と建築の図像(山田由美子)
2
解釈への不安(吉中孝志)
3
図像のちからと身体のちから(安西徹雄)
第V部 アメリカ・ルネッサンスの文学と図像
1
高貴なる針仕事(入子文子)
2
アメリカのパンドーラたち(永野眞理)
3
楽園ち地獄の図像学(巽孝之)
4
メランコリー表像の変容と「進化」(武藤脩二)