紙 版電子版
作家の精神的現れである形式を読み取ることが構造を読み解くことという立場を守り、フローベール作品の構造分析と肖像を探った一冊。
出版年月 | 2014年10月01日 |
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ISBN | 978-4-87259-484-3 C3098 |
判型・頁数 | A5判・338ページ |
定価 | 本体7,000円(税込7,700円) |
在庫 | 在庫あり |
「19世紀半ばに普遍的なものの規範が崩壊し、作家はどんな言葉を選びとるのか自らに問いかけないと文学を構築できない中で、フローベールは最初にそのことを自覚し、執筆していった」と著者は言う。作家の精神的現れである形式(フォルム)を読み取ることが構造を読み解くことという立場を守り、残された草稿類を参照しながら、20世紀文学の先駆者としてのフローベール作品の構造分析と肖像を探る。
第Ⅰ部
第1章 『ボヴァリ—夫人』における鏡像
第2章 『サラムボー』における時間
第3章 『感情教育』における空間と主語
第4章 『聖アントワーヌの誘惑』における空間
第5章 『三つの物語』の構造と意味
第Ⅱ部
第1章 ルーアン大聖堂
第2章 蛇崇拝
第3章 アポロニウス
第4章 アドニス
第5章 イエス・キリストの死とその復活
第6章 エピローグ—糞あるいは堆肥
結論
金崎春幸(カナサキ ハルユキ)
1952年生まれ
1976年 京都大学文学部卒業
1982年 大阪大学文学研究科博士課程単位取得退学
2013年 博士(文学)
現職 大阪大学大学院言語文化研究科教授
共編著 『言語文化学への招待』(大阪大学出版会)
『エクリチュールの冒険』(大阪大学出版会)