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自己陶冶と公的討論

J.S.ミルが描いた市民社会

樫本直樹

紙 版電子版

「個人の自由」を擁護する主張の根拠になっている思想を、現代市民社会から再検討し、今日的な課題を解決する鍵を見いだす。

出版年月2018年12月01日
ISBN978-4-87259-614-4 C3010
判型・頁数 四六判・256ページ
定価本体4,300円(税込4,730円)
在庫在庫あり
内容紹介
目 次
著者略歴

J.S.ミルの「危害原理」、功利主義、自由主義は、現代社会に広く浸透し、医療、福祉、地域社会などで「個人の自由」を擁護する主張の根拠になっている。本書では、こうしたミルの思想を本来の状況に立ち戻って正当に評価するとともに、ミルが語った「公的討議」や「参加」という概念を現代市民社会から再検討することで、今日的な課題を解決するための鍵を見いだす。

はじめに


第一章 ミルの「危害原理」とその射程

第一節 危害原理と個性の問題
第二節 意志の自由について
第三節 ミルと自律、そしてその問題
第四節 ミル「危害原理」の射程


第二章 J.S.ミルにおける市民の陶冶と公的参加

第一節 市民と政治的自由
第二節 市民の政治参加の意義
第三節 市民としての義務
第四節 市民の基準


第三章 市民の参加をめぐる問題

第一節 参加の機能
第二節 参加に対する二つの態度
第三節 参加に対する二つの動機づけ
第四節 参加にかかわる二つの義務
第五節 参加をめぐるいくつかの問題


第四章 ミルの功利主義

第一節 人間観の獲得
第二節 「行為者」の条件


第五章 「行為者」をめぐる諸問題

第一節 行為者と卓越性
第二節 行為者と自由
第三節 行為者の抱える問題
第四節 ミルの功利主義の独自性


第六章 ミルの自由主義と功利主義

第一節 自由と功利主義
第二節 危害原理と功利原理


第七章 ミルの市民社会

第一節 公的討論の必要性
第二節 停止状態について
第三節 公的討論と自己陶冶


おわりに


座談会:成熟した市民社会に向けて

樫本直樹(カシモトナオキ)

1971年 大阪府生まれ。

大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(臨床哲学)修了。博士(文学)。
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任講師を経て、現在、産業医科大学医学部(医学概論教室)学内講師。

著書に『事例で学ぶ ケアの倫理』(共著、メディカ出版、2007年/2015年)、『哲学カフェのつくりかた』(共著、大阪大学出版会、2014年)、『テキストブック 生命倫理』(共著、法律文化社、2018年)など。

NEWS・イベント・書評等

書評・紹介 2020年7月13日

『自己陶冶と公的討論』

「倫理学研究 第50号」(関西倫理学会編)にて書評が掲載されました。(評者:山本圭一郎先生)