全ての書籍 社会/教育・心理/シリーズ人間科学/教科書 学ぶ・教える
紙 版
「学ぶ・教える」にまつわる人間科学の多様なアプローチから、人間の本性を理解するための問いの立て方とその魅力を提示。
出版年月 | 2020年03月16日 |
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ISBN | 978-4-87259-621-2 C1330 |
判型・頁数 | 四六判・284ページ |
定価 | 本体2,000円(税込2,200円) |
在庫 | 在庫あり |
「学ぶ」行為は、人が生まれ環境に適応する過程であると同時に、より主体的に、特定の知識やスキルを獲得しようと取り組む行為でもある。そして、「教える」人が介在することで、学びが促進され、また逆に「教える」ことで「学ぶ」こともある。学ぶ・教える場は学校に限られず、家庭、地域コミュニティ、就業、日常的な他者との相互行為など、様々な場が想定される。本書では実験、フィールドワーク、ドキュメント分析、統計分析、比較研究、臨床的アプローチといった様々な人間科学の領域から「学ぶ・教える」に切り込むことで、人間の本性を理解するための多面的な見方とその魅力を提示する。
シリーズ人間科学 巻頭言
まえがき
第1部 日常生活における学び
第1章 乳幼児期における社会的コミュニケーションの学び
第2章 ジェンダーを学ぶ―性別子育てのカリキュラム
第3章 経験から学ぶ脳―学習と記憶の神経科学
第4章 対話と沈黙の往還による学び
第2部 学び、教える場としての学校
第5章 外国の教育から学ぶ
第6章 発展途上国の学校と学びの成果
第7章 学校では何を教え、何を学べるのか―学校教育と職業世界の関係性
第8章 学校で教えるということ―教師の仕事とその特殊性
第3部 教えることの理論と実践
第9章 交通安全を教える・学ぶ
第10章 「創造性」をどう伸ばすのか
第11章 「うまく教える」方法はどうやって知ることができるか
中澤渉(ナカザワ ワタル)
埼玉県熊谷市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学・2005 年)。東洋大学社会学部准教授などを経て、2018 年より現職。2020 年4 月より立教大学社会学部教授。
『なぜ日本の公教育費は少ないのか―教育の公的役割を問いなおす』(勁草書房・2014 年)により、第36 回サントリー学芸賞(政治経済部門)受賞。教育と階層、進路選択や労働市場、教育意識の問題を検討している。
野村晴夫(ノムラ ハルオ)
東京都生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学・2007 年)。北海道教育大学助教授などを経て、2018 年より現職。
心理療法や生涯発達における記憶想起とその言語化の働きを探っている。
金澤忠博(カナザワ タダヒロ)
大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は比較発達心理学・臨床発達心理学。
〈主な業績〉
金澤忠博(2007)超低出生体重児の行動発達,南徹弘(編)『朝倉心理学講座3 発達心理学』朝倉書店,128-143
金澤忠博(2017)社会・情動発達の基礎,近藤清美・尾崎康子(編)『講座・臨床発達心理学4 社会・情動発達とその支援』ミネルヴァ書房,2-19
木村涼子(キムラ リョウコ)
大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は教育社会学、歴史社会学。
〈主な業績〉
木村涼子(1999)『学校文化とジェンダー』勁草書房
木村涼子(2010)『〈主婦〉の誕生』吉川弘文館
篠原恵介(シノハラ ケイスケ)
大阪大学大学院人間科学研究科・助教。専門は行動神経科学、行動生理学。
〈主な業績〉
Shinohara, K. and Hata, T.( 2018) Post-acquisition hippocampal blockade of the NMDA receptor subunit GluN2A but not GluN2B sustains spatial reference memory retention.
Neurobiology of Learning and Memory, 147, 1-8.
Shinohara, K. and Yasoshima, Y. (2019) Inactivation of the basolateral amygdala suppresses the expression of taste neophobia but not the retrieval process in attenuationof neophobia. Behavioural Brain Research, 312, 11…
園山大祐(ソノヤマ ダイスケ)
大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は比較教育制度学。
〈主な業績〉
園山大祐編(2016)『岐路に立つ移民教育』ナカニシヤ出版
園山大祐編(2018)『フランスの社会階層と進路選択』勁草書房
澤村信英(サワムラ ノブヒデ)
大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は国際教育開発論。
〈主な業績〉
澤村信英編(2014)『アフリカの生活世界と学校教育』明石書店
澤村信英編(2019)『発展途上国の困難な状況にある子どもの教育―難民・障害・貧困をめぐるフィールド研究』明石書店
中村瑛仁(ナカムラ アキヒト)
大阪大学大学院人間科学研究科・講師。専門は教育社会学、教員文化論。
〈主な業績〉
中村瑛仁(2019)『〈しんどい学校〉の教員文化―社会的マイノリティの子どもと向き合う教員の仕事・アイデンティティ・キャリア』大阪大学出版会
中村瑛仁(2019)学校環境の違いによって教師役割はいかに異なるのか? ―校区の社会経済的背景に着目しながら.『教師学研究』22( 1),1-11
中井宏(ナカイ ヒロシ)
Nakai, H., Usui, S. (2017) How do user experiences with different transport modes affect the risk of traffic accidents? From the viewpoint of licence possession status. Accident
Analysis and Prevention, 99, 242-248.
中井宏・岡真裕美・臼井伸之介・森泉慎吾(2018)小学生に対する安全教育プログラム「ひなどり」の開発と実践:学校内での負傷予防を目指して.『安全教育学研究』17(3),33-46
山口洋介(ヤマグチ ヨウスケ)
大阪大学大学院人間科学研究科・助教。専門は創造的思考の理論的・認知的研究。
〈主な業績〉
山口洋介・三宮真智子(2013)タイピング思考法の開発とその有効性の検討.『日本教育工学会論文誌』37( suppl.),113-116
三宮真智子・山口洋介(2019)発想に及ぼすあいづちの種類の効果.『心理学研究』90( 3),301-307
西森年寿(ニシモリ トシヒサ)
大阪大学大学院人間科学研究科・教授。専門は教育工学。
〈主な業績〉
西森年寿・望月俊男・椿本弥生・山内祐平・久松慎一・中原淳・大浦弘樹(2014)MEET Video Explorer : 問題設定を支援する映像クリップ視聴プレイヤーの開発と評価.『日本教育工学会論文誌』38( 3),309-316
西森年寿・加藤浩・八重樫文・望月俊男・安藤拓生・奥林泰一郎(2018)多人数授業におけるグループワークの運営を支援するグループウェアの開発と評価.『日本教育工学会論文誌』42( 3),271-281