紙 版
扮装をし、音楽を用いて人々の耳目を集め、宣伝文句の口上を述べる街頭の「広告代理店」ちんどん屋に様々な角度から光をあてる。
出版年月 | 2024年11月29日 |
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ISBN | 978-4-87259-820-9 C1370 |
判型・頁数 | A4判・96ページ |
定価 | 本体2,300円(税込2,530円) |
在庫 | 未刊・予約受付中 |
扮装をし、音楽を用いて人々の耳目を集め、宣伝文句の口上を述べる街頭の「広告代理店」ちんどん屋に様々な角度から光をあてる。ちんどん屋のもつ芸能的側面や音楽を伴う宣伝・広告業としての歴史的側面について考察した論考等を集めた。大阪大学総合学術博物館の企画展「ちんどん屋―宣伝・広告に活きるハブ(集積/中継/交流)芸能―」関連書籍。各企業が自社製品を周知するために活用した宣伝隊(楽隊)の写真をはじめとする図版も多数収録。
はじめに
第1章 広告としてのちんどん屋
ちんどん屋と「広告」(山﨑達哉)
路傍広告業の先達たち(仮屋崎郁子)
囃子広告の系譜——浪花囃子、東囃子、都囃子、ちんどん屋(横田洋)
〝大大阪〟の時代と屋外広告三態——絵看板、アドビル、アドバルーン(橋爪節也)
第2章 街を廻る楽隊
企業の楽隊広告(山﨑達哉)
[写真]大所帯の楽隊による宣伝活動/楽隊の発展形/日本を飛び出した楽隊
街廻りと配るもの(山﨑達哉)
街廻りのなかで考えたこと(輪島裕介)
ブルガリアのちんどん屋——リマノフ兄弟と「楽師市場」(伊東信宏)
第3章 ちんどん屋と芸能
ちんどん屋の芸(山﨑達哉)
路上の語り芸としてのちんどん屋——口上とその周辺 (薗田 郁)
後家さんのウィンクの響き、おたかさんの仁義の響き——LP『ドキュメント 日本の放浪芸』におけるチンドン屋不在の理由を探る(鈴木聖子)
主な「東西屋」の系譜 明治~大正~昭和初期/関西ちんどん屋の系譜〈戦後編〉
あとがき
山﨑達哉(ヤマザキタツヤ)
大阪大学中之島芸術センター特任研究員。専門は神楽や箱まわし、ちんどん屋など芸能史。
仮屋崎郁子(カリヤサキイクコ)
ちんどん通信社(有限会社東西屋)所属。神戸大学農学部中途退学。
横田 洋(ヨコタヒロシ)
大阪大学総合学術博物館准教授。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は演劇史・映画史。
橋爪節也(ハシヅメセツヤ)
大阪大学名誉教授。東京藝術大学大学院修士課程修了。専門は日本美術史、近世近代絵画史。
輪島裕介(ワジマユウスケ)
大阪大学大学院人文学研究科教授。博士(文学)。専門は音楽学、近代音曲史。
伊東信宏(イトウノブヒロ)
大阪大学大学院人文学研究科教授。博士(文学)。専門は東欧の音楽史、民俗音楽研究。
薗田 郁(ソノダイク)
大阪大学中之島芸術センター特任研究員。大阪大学文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は芸能史、民俗音楽。
鈴木聖子(スズキセイコ)
大阪大学大学院人文学研究科准教授、東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は近現代日本音楽史・音響文化論・文化資源学。