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全ての書籍 芸術 ゴジラは自然の逆襲か?

紙 版

日米両国のゴジラ映画を環境問題を中心に縦横断的に分析し、日本のゴジラ映画が米国ゴジラの発展に及ぼした影響を検証する。

出版年月2025年03月31日
ISBN978-4-87259-835-3 C1074
判型・頁数 四六判・302ページ
定価本体2,400円(税込2,640円)
在庫未刊・予約受付中(近刊)
内容紹介
目 次
著者略歴

ゴジラ映画は1954 年の第1 作以降2021 年の米国制作『ゴジラvs コング』(Godzilla vs. Kong)に至るまで、核兵器の恐怖や拡散、冷戦、そして原子力発電の安全性や地球温暖化、経済至上主義、大気・海洋汚染など、さまざまな人間がもたらす環境破壊やその要因について語り、長期にわたり警鐘を鳴らしてきた。3.11 以降、日米でゴジラ映画が再評価されて復活し、日本では令和シリーズが、米国ではモンスター・ヴァース・シリーズが制作された。
確かにゴジラ映画は観客を集客するのが目的の娯楽映画であり、フィクションである。しかし、「非人間」の存在である怪獣表象には、人間の未知のものに対する恐怖や欲望が投影されており、それがフィクションの中で過去・現在、そして未来の姿として現れる。ゴジラ映画はこれまで起きた事実や現状を反映するだけではなく、人の心の底に潜むまだ曖昧で抽象的な考えや無意識の心情といったものを示唆し、近い将来に起こりうる出来事も予告してきたのである。 
本書では、ゴジラは「自然の復讐である」という田中友幸プロデューサーの言葉とともに、国内外で初代作品が繰り返し言及され引き継がれてきた日米両国のゴジラ映画を、環境問題を中心に縦横断的に分析する。また同時に、前編著の『アメリカ人の見たゴジラ、日本人の見たゴジラ― Nuclear Monsters Transcending Borders』(2019)の後を継ぎ、平成シリーズ以降、日本のゴジラ映画がどのように米国で受容され、それが米国製のゴジラの誕生・発展に結びついてきたかについても、歴史学、経営学、英文学、精神分析学、比較文学、記号論、SF小説を中心とするカルチュラル・スタディーズ、映画研究など幅広い日米の研究者たちと検証する。

第1章 善悪との格闘―「スモッグ・モンスター」ヘドラの前史に向けて グレゴリー・M・フルーグフェルダー  
第2章 ゴジラの咆哮は続く―ホームビデオ時代の米国におけるゴジラ映画の配給 デイビッド・カラハン
第3章 ゴジラの声(あるいは啓示) 池田淑子
第4章 ミレニアル世代の体験―米国のZ世代とゴジラ映画 アーロン・テイラー・レフラー
第5章 ゴジラとGodzilla―日米並行制作体制の行方 中川涼司       
第6章  純米国製ゴジラの誕生―ハンナ・バーベラのアニメーションからモンスター・ヴァースまで 池田淑子
第7章 中心を探して―母なる地球、ゴジラ、そしてコングとの関係 カール・ジョセフ・ユーファート    
第8章 われわれは感染源なのだ―静野・瀬下監督のアニメーション映画『GODZILLA』三部作とドハティ監督の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』におけるエコファシズム ジークムント・C・シェン

池田淑子(イケダヨシコ)

立命館大学国際関係学部 教授

中川涼司(ナカガワリョウジ)

立命館大学 教授

グレゴリー・M・フルークフェルダー(グレゴリーフルークフェルダー)

米国コロンビア大学・准教授

アーロン・レフラー(アーロンレフラー)

ジークムント・シェン(ジークムントシェン)

米国ニューヨーク市立大学・教授

デイビッド・カラハン(デイビッドカラハン)

米国ペース大学・主任司書

カール・ジョセフ・ユーファート(カールジョセフユーファート)

MITRA Creative CEO

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