全ての書籍 /芸術 インドネシア上演芸術の世界
紙 版電子版
人々の生活との関連を含め、インドネシアにおいて上演芸術が社会的、文化的にどのような存在であるのかを解説する。
出版年月 | 2016年03月01日 |
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ISBN | 978-4-87259-533-8 C1039 |
判型・頁数 | A5判・198ページ |
定価 | 本体2,000円(税込2,200円) |
在庫 | 在庫あり |
東南アジアという地域の特性を理解したうえで,上演芸術を通してインドネシアの社会,文化のさまざまな側面を考察する.人々の生活における上演芸術の位置づけ,宗教・信仰との密接な関連,儀礼における芸術の上演,演劇とそれを支える物語の世界,音楽と楽器から見る自然環境とのかかわり,楽器の象徴性,舞踊と身体,ポピュラーカルチャーとアイデンティティについて,民族音楽学・文化人類学的な視点から解説する.
はじめに
第1章 インドネシアの上演芸術
1−2 歴史と文化の重層性
1−2 本書の構成
第2章 芸術が上演される機会
2−1 人生儀礼における芸術上演
2−2 農耕儀礼における芸術上演
コラム 儀礼における芸術上演と供物
2−3 芸術家の社会における位置づけ
2−4 芸術家の性別役割分担
2−5 現在の芸術上演の機会
2−6 華人コミュニティーにおける芸術上演
2-7 イスラームの儀礼における芸術上演
コラム ジャワの伝統的な屋敷と芸術上演
コラム 屋外での芸術上演
ガイディング・クエスチョン
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第3章 演劇と物語世界
3−1 影絵と人形劇
3−2 政治的言説における影絵と人形劇
コラム 東南アジアの影絵と人形劇
3−3 古代インドの叙事詩ラーマーヤナとマハーバーラタ
3−4 ラーマーヤナ
3−5 ラーマーヤナのエピソード事例
3−6 観光芸能におけるラーマーヤナ0
コラム 東南アジア大陸部の演劇におけるラーマーヤナ
コラム ラーマーヤナに基づく映画『オペラ・ジャワ』
3−7 マハーバーラタ
3−8 マハーバーラタのエピソード事例
3−9 マハーバーラタに基づく創作作品
3−10 ワヤンのコミック
コラム マハーバーラタに基づく映画と演劇
3−11 人形の造形と「性格」
3−12 影絵と人形劇におけるジャワ島起源の物語
3−13 影絵・人形劇と厄除けの物語
3−14 ジャワ島の大衆演劇と現代演劇
3−15 詩の朗読
ガイディング・クエスチョン
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第4章 音楽と楽器
4−1 ガムラン音楽の特徴
4−2 金属打楽器の製作
4−3 ガムランの楽器編成の事例
4−4 口頭伝承のガムラン音楽
4−5 東南アジアにおけるゴング文化
4−6 竹の楽器の合奏
コラム 東南アジアの竹の楽器
コラム 東南アジアの木琴とコキュウ
4−7 合奏における太鼓の重要性
4-8 古典歌謡
4−9 楽器の造形と象徴性
4−10 インドネシア音楽の海外への影響
4−11 西洋音楽の影響
4−12 現代的サウンド創りをめざす楽団サンバ・スンダ
コラム 外来文化によってもたらされた楽器
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第5章 舞踊
5−1 宮廷舞踊・古典舞踊
コラム カンボジアの古典舞踊アプサラ
5−2 舞踊におけるトランスジェンダー
5−3 舞踊と音楽との関係
5−4 舞踊の楽譜
5−5 舞踊専門の教育機関
5−6 民俗舞踊、護身術舞踊
5−7 舞踊における化粧と衣装
5−8 仮面と仮面舞踊
コラム 東南アジアの仮面
コラム 土産品の仮面、人形、楽器
5−9 アラブ起源の舞踊
5−10 現代舞踊
5−11 民俗舞踊に基づく創作舞踊
ガイディング・クエスチョン
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第6章 ポピュラーカルチャーの発展
6−1 クロンチョン音楽
6−2 選挙キャンペーンでのクロンチョン音楽の演奏
6−3 ダンドゥット
6−4 イヌル論争
6−5 マス・メディアとポピュラーカルチャー
6−6 多様なポピュラー音楽の発展
6−7 ジャワ島西部のポップ(ポップ・スンダ)の先駆者ウピット・サリマナ
6−8 映画産業の発展
コラム 英領マラヤの映画産業を担った華人たち
コラム マレーシア音楽・映画の父P. ラムリー(1929-1973)
ガイディング・クエスチョン
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映画
コラム 東南アジアのポピュラーカルチャーに影響を与えたインド映画
第7章 上演芸術の保存と継承
7−1 上演芸術の変容
7−2 文化政策
7−3 芸術教育機関の設立
7−4 芸術保存と継承の取り組み
7−5 研究者の参与の可能性
7−6 伝統芸術を次世代に伝え遺す活動
コラム ユネスコの無形文化遺産に指定されている上演芸術
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参考文献・資料
おわりに
福岡まどか(フクオカ マドカ)
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業
東京藝術大学大学院音楽研究科修了修士(音楽)
総合研究大学院大学文化科学研究科修了博士(文学)
専門は文化人類学、民族音楽学
1988 年から1990 年まで文部省アジア諸国等派遣留学生としてインドネシアの国立舞踊アカデミー(現国立芸術大学)バンドン校で西ジャワの舞踊を学ぶ
2004年、大阪外国語大学地域文化学科インドネシア語専攻助教授
2007 年より大阪大学大学院人間科学研究科グローバル人間学専攻准教授
主な著作
『ジャワの仮面舞踊』(2002年勁草書房第20回田邉尚雄賞受賞)
『性を超えるダンサーディディ・ニニ・トウォ』(2014年めこん,写真:古屋均)
『ジャワの芸能ワヤンその物語世界』(2016年スタイルノート)